メイカームーブメントは第三次(第四次)の産業革命、あらためてその意味を実感

第三次の産業革命といわれるものの一つに3Dプリンターがあります(第四次という説もあります)。たしかに、これは従来、金型を使わなければできないものを個人や研究室レベルで製作を可能としています。研究室で開発中の打楽器演奏ロボットにはこの部品が沢山使用されているのだけれども、従来ならこれを切削で作るしかなかった。大量の切り子とともに。追い加工も数工程必要でありとても大変である。3Dプリンタなら1時間で1個、ほったらかしで作れてしまう。ただし、樹脂では強度が弱いので、どこが壊れるかが分かったので、耐久性を考えれば金属切削によるものも必要になるかもしれない。しかし、試行錯誤の上、二転三転してこのような形に落ち着いた経緯があることを考えれば、試作品の段階ではABSで十分で、これを生む3Dプリンタの存在は図りしれないものがある。だから産業革命なのですね。
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第1次産業革命:一つずつ人が手で作っていたものが機械(19世紀のイギリス、機械化)
第2次産業革命:大量の機械で大量の製品を作れるようになる(20世紀のアメリカ、大量生産)
第3次産業革命:指示を与えれば機械が自動的に動いて勝手に作る(20世紀中盤から後半、自動化)
第4次産業革命:そのつど指示を与えなくても機械が自分で考えて動くようになる(21世紀、自律化)
出典:システムコントロールフェア2015
これに対して、
第1次産業革命:18~19世紀のイギリスに始まる産業革命
第2次産業革命:20世紀初頭のフォード生産方式を始まりとする大量生産時代
第3次産業革命:20世紀後半のITとインターネット革命とこれに続くメイカー革命をひとくくりとする時代
出典:フロネシス 第3の産業革命(著者: 小宮山宏 編集顧問、三菱総合研究所)

フロネシス 第3の産業革命(著者: 小宮山宏 編集顧問、三菱総合研究所)
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